2013年2月にブログ開設して、書籍は42冊、雑誌は4冊のレビューを書くことができました。レビューを書いていないものも含めれば50冊以上は読了したことになります。その中から個人的に素晴らしいと感じた書籍を5冊、ランキング形式で紹介したいと思います。
あくまで、2013年に発売したものではなく、2013年に僕が読んだもの、ということでご理解ください。
5位 『I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝』
ここまで惹きこまれた選手本は初めて。イブラヒモビッチの素の姿が、イメージにぴったりの悪童的な口調で語りかけるように描かれている。怖いもの知らずといった感じで、グアルディオラをボロクソにこけおろしているくだりは善悪を超越してスカッとする。読後感も決して悪いものではない。
イブラヒモビッチに少しでも興味がある人であれば読んで損はない一冊。
筆者のレビューはこちら。
4位 『争うは本意ならねど』
我那覇和樹のドーピング冤罪事件のドキュメンタリー。我那覇和樹のドーピング冤罪に関しては表面的にニュースで見聞きした人もいるだろうが、その実態まではなかなか知られていない。本書では、Jリーグという権力の巨塔に不本意ながら立ち向かったチーム我那覇の戦いの記録が克明に描かれている。
全てのサッカーファンに読んでもらいたい、ジャーナリスト木村元彦の渾身の一冊。
筆者のレビューはこちら。
3位 『4-4-2ゾーンディフェンス セオリー編』
footballhackというサッカーブログの管理人さんによるKindle本。4-4-2ゾーンディフェンスのみならず、サッカーの戦術について学びたい人は一度は読んでおいた方がよい戦術指南書である。図を多用し、スペースについての解説が非常に分かりやすい。
表面的ではなく、戦術について真剣に学びたい人にオススメの一冊。
筆者のレビューはこちら。
2位 『バルセロナが最強なのは必然である』
サッカーを要素還元主義ではなく、全体論的、複雑系、カオス、自己組織化、再帰的であると説いた解体新書。そんな見方があったのかと、目からうろこが落ちまくること必至である。著者のオスカル氏の続編『バルセロナの哲学はフットボールの真理である』も発売されたが、まずは本書を先に読んでおいたほうが良い。
ニューサイエンスの観点からサッカーを解説した史上最高の一冊。
筆者のレビューはこちら。
1位 『テクニックはあるが、「サッカー」が下手な日本人』
サッカーはサッカーをすることで上手くなる、という禅問答的な真理に迫る村松尚登氏の冒険譚。スペインサッカー強さの秘密として、リーグ戦文化の重要性や戦術的ピリオダイゼーション理論について詳しい解説が書かれている。賢さや駆け引きを養うためには機能が限定されたトレーニングメニューでは意味がなく、サッカーにおける大切な要素を全て含んだ場面(極論をすれば試合自体)で涵養していくことが重要であることがよく分かる。
特に育成や指導に携わる立場の人には是非とも読んでもらいたい一冊。
筆者のレビューはこちら。
おまけ 『ボトムアップ理論はプレイヤーズ・ファーストを具現化する新しい指導の形』
拙ブログの中で圧倒的なアクセス数を記録しているボトムアップ理論に関する記事。ご愛顧ありがとうございます。上から押し付ける指導ではなく、内発的な動機づけに着目してボトムアップやプレイヤーズ・ファーストを指導に組み込もうとしている方にぜひ一読していただきたいです。
ボトムアップ理論はプレイヤーズ・ファーストを具現化する新しい指導の形
ランキングを振り返ってみて、2013年発売の書籍は少なかったですね。すみません。来年は2014年発売の書籍を読むことが多くなるでしょうから、こんなことにはならないと思いたいです。
来年も、良いサッカー書籍にめぐりあえますように。全ての著者の皆さまに感謝いたします。
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