W杯アジア最終予選のヨルダン戦を観戦するためにヨルダンへ3泊6日の旅へ行ってきた。仲間2人と合計3人でレンタカーを借りて観光プラス日本代表戦の現地観戦。ヨルダン代表VS日本代表の試合観戦記はヨルダン戦 20130326海外アウェー観戦記にまとめたのでそちらへ。こちらではヨルダンを旅行する方のためのTipsをまとめておく。調べ尽くしたわけではなく単なる一旅行者の体験なのであしからず。
通貨はディナールで1ディナールで大体140円くらい(ブログ執筆時)
日本ではあまり両替してくれるところがない。ヨルダンの空港で両替所があるので日本円と両替できる。街ではクレジットカードを使えないところもあるし、宿泊したホテルではクレジットカードなら10%のfeeがかかると言われたりしたので現金があった方が無難かもしれない。
アンマンでは市内にATMがたくさんあり、海外キャッシュカードが使える。僕は新生銀行のキャッシュカード(新生銀行はすべて国際キャッシュカード)を持っていたが、何の問題もなく使えた。海外キャッシュカードは口座から即時引き落としで現地通貨が引き落とせるしATMで操作可能なので旅の途中で現金が足りなくなったらおろすという使い方ができる。
国内の移動はタクシーが便利
タクシーの台数がとてつもなく多いのでタクシー移動が基本となる。アンマン市内の流しのタクシーはメーター制で、市内の移動なら高くても5ディナールくらいにはおさまる。ただし、乗ったときにメーターで支払う旨の確認をしておかないとボラれる可能性もある。
空港にいるタクシーは主な観光地には概ね定額制になっている。アンマンまでなら約20ディナール、ペトラまでなら70ディナールくらい。空港内に運賃料の看板があるので確認しておけばボラれる心配はない。
アンマン市内で泊まったホテルから代表戦があったキングアブドラスタジアムまで車で30分くらいの距離。行きはホテルの人にお願いしたので交渉で10ディナールとなった。帰りは流しを停めて、市内の繁華街まで(ホテルよりは近い)4ディナール程度。
レンタカーには国際免許証と度胸とテクニックが必要
僕らは今回の旅ではレンタカーを借りて自分たちの運転で移動した。空港で借りるまでは予約しておけば問題はないが、ナビはないと言われた。借りたときにはガソリンがEmptyで、5分くらいいけばスタンドあるから大丈夫、という適当な感じで貸し出された。その割に、返したときには傷を入念にチェックしていたのでその辺りは抜かりなさそうだ。
アンマン市内の運転はとにかく荒いドライバーが多い。3車線で横に5台並ぶ、横入り、ウインカー出さない、クラクションなどは日常。交差点はラウンドアバウトが多いが、躊躇しているとまったく入れてくれない。強引に入るしかない。ある程度運転に慣れた人でなければ運転は避けたほうが無難かもしれない。
また、アンマンから離れれば悪路も多い。実際に僕らは山道で一度パンクし、通りすがりのヨルダン人に助けられた。タイヤ交換は慣れた手つきだったのでよくパンクするということなのかもしれない。
ガソリン代は日本とあまり変わらず。ガソリンスタンドはアンマンのダウンタウンにはあまり見かけないが、ハイウェイ(無料)には頻繁にある。作業員がいて満タンや入れる量などを伝えれば彼らがやってくれる。ただしクレジットカードは使えないところが多い。
死海はホントにびっくりするくらい浮く
空港から車で1時間かからない程度のところに死海がある。
死海で遊べるところは北端エリア。岩場で無料で入れるところもあるが、オススメは16ディナール払って安全に遊べるアンマンビーチと呼ばれるエリア。死海沿いの通りを南に進んでいけばすぐに見えてくる。砂浜のビーチがあり、プール、カフェ、シャワー、更衣室が併設されている。
死海はびっくりするくらい浮く。特に何もしなくても浮く。定番の新聞ポーズを取るなら若干腹筋に力を入れれば大丈夫。向こう岸にはイスラエルが見える。
2013年3月24日 死海にて筆者友人撮影
傷口があると染みるので要注意。目に入ったらこすらずに大量の真水で流さないと痛すぎる(らしい)。イスラエル側でシルベスタ・スタローンが撮影の合間に死海で泳いで目を空けたため、1週間撮影が不能になったという逸話もある。
世界遺産のペトラ遺跡は壮大過ぎて言葉が出ない
ペトラは死海から南に200キロくらい行ったところにある世界遺産。仮に死海から移動することになった場合には、そのまま南下するととんでもない山道を通ることになる。遠回りだが北上して空港の近くを通って南下すればハイウェイ(無料)なので結局その方が早い。これは逆も同じで、ペトラから死海に行くときは向かって右側のハイウェイを通った方がよい。
ハイウェイは制限時速100キロか110キロだがそれ以上で飛ばしている車もたくさんいる。左ハンドルで右側通行なので追い越すときは左側からが基本。遅いとパッシングしてくる車もたくさんいる。レンタカーの場合慎重に。警察もよく見張っており、フライパンみたいなSTOP印を掲げられたら止まらなくてはならない。こちらも慎重に見ていないと見逃す。僕は一度止められたが軽く会話したら通してくれたので彼らも暇なのかもしれない。
ペトラは前泊で次の日の朝一で向かうのが良い。当日入りだと早くてもペトラ到着は昼過ぎになり、すごく混雑するし見まわるのに半日では足りない。
入場料は50ディナール(高い!)。現金のみの受付だが、となりに両替所もある。7:00から入場可能で、17:00か18:00くらいまで。
エル・ハズネまでは割りと近い。シークと呼ばれる細い道を抜けると突如現れ、その大きさにド肝を抜かれる。インディ・ジョーンズ最後の聖戦にて聖杯が隠されていたという設定の撮影地である。僕も聖杯を見つけた(ウソ)。
2013年3月25日 ペトラにて筆者撮影(左がエル・ハズネ)
その先にも遺跡の数々を見ることができ、しばらくは平地が続く。凱旋門と呼ばれる門の遺跡のあたりからは山道を登るような悪路になる。その先には大物はエルディドしかないので、この辺りで先に進むかの判断をした方が良い。凱旋門からエルディドまでどんなに早足でも30分はかかる。
2013年3月25日 ペトラにて筆者撮影(右が凱旋門)
エルディドは大きさはすごいが、作りはエル・ハズネの方が凝っている。エルディドよりもむしろオススメは、エルディドの先のビューポイント。エルディドからさらに10分ほど進めば山の頂上のあたりに到達し、遺跡や反対側のグランドキャニオンのような眺めを一望できる。
2013年3月25日 ペトラにて筆者撮影(左がエルディド)
ペトラから車で15分くらいのところにスモールペトラと呼ばれるミニ遺跡群もあり、こちらは無料で入れる。サンセットがキレイだと地元の人が教えてくれた。
また、曜日限定だが20:30からナイトペトラと呼ばれるイベントもある。ペトラの中のろうそくで灯した道を進み、エル・ハズネの前で歌などを披露してくれる。入場料は12ディナールで22:00くらいに終わる。
現地の人は優しく親切だが英語を話せない人も多い
基本的に現地の方はものすごく優しい。パンクしたレンタカーのタイヤ交換を主導してくれたり、道を教えてくれたり、お茶を御馳走してくれたり。試合後に興奮気味の一部の方が日本人に侮辱的な行為をしたそうだが、それがヨルダン人の資質を表しているものでは決してない。単に子供じみているだけである。英語は話せない人も多いが、こちらが分かっていなくても現地の言葉でずーっと話しかけてきたりする。
油断してはいけないが、夜も出歩ける雰囲気(1人は危ないかも)。
料理は全般的においしく、お酒を提供しているところは限定的
料理はひよこ豆をつぶしてペースト状にしたものをパンに塗って食べるのが定番。ラムやチキンは香ばしい味付けがおいしい。ヨーグルトのようなスープにライスやラム肉をつけて食べる料理もよく出てくる。ただし値段は安くない。
お酒は提供しているところを調べたりホテルで聞いたりしてから行かないと普通のレストランでは提供していない。ビールはアムステルというものが第一銘柄で、ハイネケンも見かけた。
水タバコ(シーシャ)を吸えるところが多く、4ディナール程度で1人分のセットを貸してもらえる。味もアップルやミント、ピーチなど豊富。カフェに行ったらカップルで向かい合ってシーシャを吸っていたりするので見慣れないとちょっと異様ではある。
中東は初めてであったが、ヨルダンとてもよいところ。旅の候補にぜひ検討してみてくださいな。