誰もが一度は感じたことのあるサッカーあるある特集。
本書は宝島社らしいサッカーのバラエティ本である。共感できるサッカーあるあるネタばかりで読んでいてついクスっと笑ってしまう。
特にこの手のあるあるで現在もっとも話題の中心となっているのは松木安太郎氏だろう。本書はあるあるネタを日本代表あるある、Jリーグあるある、サッカーメディアあるあるなどに分類して紹介しており、その中でもっとも筆者がウケたのはサッカーメディアあるあるだ。松木安太郎氏の力である。例えばこのようなあるあるが紹介されている。
- 松木安太郎には「大切な時間帯」が多すぎる
- 松木さんの「いいボールだ!」で、ぬか喜びしたことがある
- 松木さんの「PKだ!」で、ぬか喜びしたことがある
- 解説が松木さんじゃないとがっかりしてしまう
日本代表の試合をNHKと民放で放送する場合、昔は迷わずNHKを選択していたが最近では「NHK対他局」の構図ではなく「NHK対松木」の構図で選択している人も多い。それだけの影響力を持っている解説者は他にはおらず、試合中には「#松木」のハッシュタグがついたツイートがあふれている。愛されている証である。さらには、YouTubeでこのような動画が作成されるほどだ。
AFCアジアカップ2011 松木安太郎総集編(Part1)
サッカー中継における「実況と解説」という立場を超えて、「実況と解説と応援」という新たなジャンルを創りだした松木安太郎氏の功績はテレビ朝日に多大な利益をもたらしている。局をあげて賞を与えてもよいくらいだと個人的には思っている。
また、くだらなさで群を抜いている企画がJリーグ苗字カップ外国人編である。同じ苗字の選手でベストイレブンを作ってみようという企画なのだが、その中でも「レアンドロ選抜」が秀逸である。
(P.133の内容をもとに筆者作成)
どのレアンドロやねん!とツッコミを入れたくなる。確かにレアンドロやドゥトラ、アレックスなどは誰が誰だか分からないことがよくあった。
書籍というよりは挿絵と吹き出しを用いた雑誌のような構成に近い。20分程度で読み終わるライトな内容である。ネタ探しにも使えるし、意外に古残のファンでないと分からない内容が散りばめられているのでサッカー通にもうれしい一冊となっている。
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